みなさま、こんにちは。ponです。
今回は、元星組トップスターの麻路さきさんについて熱く語ります。
麻路さきさんといえば、ネットで検索すると”歌下手”と予測変換が出てくるぐらいその印象が強いようです。
しかし、現役の麻路さきさんを観てファンになった私としては、それ以上の魅力が彼女にはあると思うのです。
そこで今回は、麻路さきさんの魅力をたっぷりご紹介します。
読み終わったとき、麻路さきさんに少しでも興味を持っていただければすごくうれしいです。
麻路さきさんのプロフィール
なまえ | 麻路さき (Asaji Saki) |
愛称 | まりこ |
身長 | 170cm |
初舞台 | 1983年 (69期) 月組公演『春の踊り』『ムーンライト・ロマンス』 |
トップ就任 | 1995年 星組公演『国境のない地図』 |
退団 | 1998年 星組公演『皇帝』『ヘミングウェイ・レビュー』 |
麻路さきの3つの魅力
まりこさんは、歌が下手ということが印象強いかもしれませんが、魅力もたっぷりです。今回は3つに絞ってご紹介します。
美しい手
私の中で歴代1番のきれいな手の持ち主です。
きれいなだけでなく、大きくて長い指が舞台ですごく映えるんですよね。
その最たるものが、『エリザベート』のトート。
ネットでもよく書かれていますが、まりこさんは歌がちょっと苦手さんですw
大ファンの私でも「上手!」なんて言えないぐらいです。(でもそこがまりこさんのかわいさでもあるとは思っていますw)
そんなまりこさんが、エリザベートを初演の雪組に続き、星組が再演する際に、「歌が上手な雪組さんと同じようには出来ない」と小池先生に珍しくごねたそうですw
すると小池先生から「まりこのトートをやればいい」と言われ、誕生したシーンが、”手から登場”。
暗い舞台に、白くて大きな手がスーッと入ってくる。星組のエリザベートを観た方なら、「あー、あのシーン!」と思うぐらい印象的なシーンです。
それぐらい手だけでインパクトを与えられる方なんです。
あのシーンは何度見てもゾクゾクします。
男役の色気
若手の頃は、まりこさん本当にかわいらしかったんです。
ファンの方たちも、まりこちゃんかわいい!かわいい!!っておっしゃっていました。
しかし、学年が上がりトップに近づくにつれ、娘役さんに対する所作や表情に男役の色気が出るようになりました。
まりこさんのラブシーンは、子供には刺激がちょっと強すぎてみるのが恥ずかしかったのを覚えています。
母親と観劇していてなんだか気まずかったですw
そして、男役を極めているからこそ、女役をやるとよく”女装”と言われていましたw
元々女性なのにおもしろいですよね。
女性が女性を演じるって普通のことなのに、そこに男役というフィルターがちゃんとかかっているというのは、宝塚の男役として素晴らしいことだと思います。
包容力・人柄
私が思う、男役に必要な要素のひとつに”包容力”があります。
私個人としては、まりこさんの最大の魅力は手よりも包容力だと思っています。
まりこさんのデュエットダンスって本当に愛があるんです。
相手役さんを愛おしそうに大事に扱っていて、あの大きな手で包み込んでいる感じ。キュンキュンします。
相手役さんをリフトする際も、ふわっと高く持ち上げ、くるくる~っとブレることなく回し、ゆっくりやさしく降ろされます。
こういうところに人柄とか、男役の余裕とかでますよね。
力任せにグルングルン回すのではなく、娘役さんのドレスがきれいに見えるような適度なスピードで回す。
ドレスの裾がヒラヒラ舞う様子は本当にうっとりです。
早く回せばいいってもんじゃないんですよね。
まりこさんのリフトは高いうえに優雅なのです。
相手の娘役さんを大事に思っているからこそ生まれる所作だと思います。
あと、まりこさんは体格がしっかりしていますしねw
ぜひ、『国境のない地図』のデュエットダンスを見てください。
相手役のあやかさん(白城あやか)は、割と背もあるので持ち上げる方は実は大変だと思います。
ですが、まりこさんとのデュエットダンスでそんなことを思ったことは1度もありません。
このシーンでは、あやかさんのお衣装の美しさがリフトで活きています。
そしてリフトの後、あやかさんを支えるまりこさんの優しくて大きな手。もう完璧。絵になるお2人。
とっても優雅で愛に溢れたシーンです。うっとりドキドキしますし、感動します。
男役麻路さきの魅力満載!おすすめシーン5選
まりこさんの魅力が発揮されている作品はいっぱいあるので、選ぶのがとても難しいのですが、おすすめのシーンを5つに絞ってご紹介します。
『PARFUM DE PARIS』のピゲル
『PARFUM DE PARIS』は1993年に上演されたショーです。
このシーンのまりこさんは、黒に白のストライプが入ったスーツをラフに着こなした、ちょい悪男です。
品のいいきれいな女性役のじゅんべさん(洲悠花)が治安の悪い街にくるのですが、悪いまりこさんやその仲間たちは強引にじゅんべさんに絡みます。
じゅんべさんは慣れない土地で絡まれ、不安と恐怖でフラフラになって地面に伏せてしまいます。
そこでまりこさんはじゅんべさんを跨いで、顎クイしてからパシーンっと手の甲で頬を叩くんです。
音楽も何もなくシーンッと静まり返った劇場にパシンっという音だけ響く。これがまたたまらない!!
ここで曲調が変わり雰囲気もガラッと変わります。
そして、まりこさんは片手でじゅんべさんを引っ張り起こすんです。この一瞬が本当にかっこいい。
そこから大人な色気たっぷりな激しいダンスシーンになるのですが、もう男女にしか見えないんですw
じゅんべさんをすっぽり包み込めるまりこさんの体格、最高です。
『宝寿頌』プロローグ
『PARFUM DE PARIS』の併演作品です。
男雛役のまりこさんは、紫と白のお着物で登場されます。
ただただ美しい。本当にお人形みたいです。
詳しいことは覚えていないのですが、確か幕開きは星組トップのしめさん(紫苑ゆう)と花組トップのヤンさん(安寿ミラ)がダブルセンターでした。
で、まりこさんはその間、つまりセンターで登場でした。
舞台全体が華やかではあったのですが、その中心でガンガンに美しさを放っているまりこさんに、子供だった私は釘付けになりました。
そして、このシーンでは扇を使い舞うのですが、まりこさんは扇使いがすごくきれいです。
優雅で上品です。きっと器用なんでしょうね。
余談ですが、『ラ・カンタータ!』のプロローグの羽根扇の扱いも滑らかで大好きです。
『ベルサイユのばら』(雪組特別出演)愛の棺
1989年の雪組公演『ベルサイユのばら』に特別出演したものです。
この公演では、るこさん(朝香じゅん)、しめさん(紫苑ゆう)、まりこさんでフェルゼン役を役替わりされていました。
当時は、まだまりこさんをあまり知りませんでした。でも、この作品の愛の棺のシーンをみて一発で惚れました。
なんてスタイルが良くて、かわいくて、かっこよくて、きれいな人なんだ!!
水色のキラキラ・ヒラヒラのお衣装なのですが、すごくよくに似合っていて美しいのです。
まりこさんって男役さんなのに、フリフリのお衣装が意外と多いんですよね。
この公演は、しめさんのフェルゼン役は有名なのですが、ぜひまりこさんのフェルゼンも見てみてください。
ぷんぷんしているまりこフェルゼンの口がめっちゃかわいいので注目ですw
『パッション・ブルー』フィナーレ
このシーンは、まりこさんとあやかさんだからこそ最高のものとなったんだと思います。
男をめちゃくちゃ惹きつける、魅力的な女性のあやかさん。
そんなあやかさんを、余裕たっぷりに静かに見据えるまりこさん。
いろんな男役さんと絡んでも結局1番しっくりくるのはまりこさんだな、と感じるシーンです。本当にピタッと合います。
手足の長いお2人だからこそ迫力もあり、とても絵になります。
このシーンを見るためだけに劇場に足を運んだ、と言っても過言ではないぐらい私は大好きなシーンです。
終始見入ってしまい思わず拍手してしまう、そんな緊張感ある素晴らしいシーンです。
『うたかたの恋』マリーを寝かしつけるシーン
この公演は本来、しめさん主演で公演される予定でした。ですが、お稽古中にしめさんがアキレス腱断裂し、まりこさんが代役を務めることとなりました。うたかたの恋は、しめさんがやりたかった作品で思い入れもあったそうなので、当時しめさんは相当なショックだったと思います。
しめさんファンには大変申し訳ないのですが、私はまりこさんのルドルフよかったと思います。
特に私が好きなシーンが、別荘の周りを囲まれ死を決意したルドルフが、眠れないというマリーを寝かしつけるシーンです。
ベッドにまりこさんも座り、マリー役のあやかさんがまりこさんにもたれ掛かり二人で思い出を語る。恐らくマリーも死ぬことがわかっていたんじゃないでしょうか。
後ろからまりこさんがあやかさんを包み込むように抱きしめながら語り合うのですが、このシーンがまりこさんの包容力が最大限に活かされているシーンだと思うのです。
穏やかな表情で語り合いながら、時折ツライ表情をのぞかせるまりこさん。
すごく胸が締め付けられるシーンですが、美しく素敵なシーンです。
まとめ
今回は、元星組トップスターの麻路さきをご紹介しました。
初めて好きになってスターさんって、自分の中でずっと特別ですよね。私の中でまりこさんは永遠のスターさんです。
昔って、今よりスターさんに近づけることがたまにありました。
まりこさんは子供好きだったようで、子供の私に屈んで目線を合わせてくれたり、気さくに手を振ってくれたりしました。
そんなんされたら、そりゃ惚れますよねw
まりこさんって、正直歌下手っていうことばかり言われていますが、それ以上に人を引き付ける魅力があるのです。
宝塚の男役が好きというまりこさんだからこそ、ファンがときめく仕草や表情などがわかってらっしゃるのかもしれません。
そして、人柄。トップスターでありながら、自分だけが目立とうとするのではなく、相手役さんや組子をしっかり引き立たせる優しさ。
そんなまりこさんだからこそ、歌に難があろうともトップスターとしてしっかりファンを獲得できたのだと思います。
今回ご紹介したシーン以外にも素敵なシーンは山ほどあるので、是非まりこさんの作品を観てみてください。
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